便秘が続いてお腹が張って苦しい、という症状とトイレがやたらと近いという場合には注意が必要です。便秘と頻尿には深い関係があるので、それが原因で頻尿の症状があらわれている可能性もあるからです。

ここでは、両者の関係と解消方法、注意点について見ていきます。

その便秘が頻尿をもたらしている?

食物繊維不足や運動不足、ストレスフルな生活を送っていると、何日も便が出なくなってしまうこともあります。
いわゆる便秘ですが、こうなると食べたものが腸内に溜まることになります。

腸内に溜まった食べ物は、次第に発酵してガスを出し始めます。
このガスが腸内に充満するために、お腹が張るようになります。
お腹が張って苦しくなるのは、この腸内ガスが原因です。

さらに、腸内ガスが腸の近くにある膀胱を圧迫し始めると、膀胱が膨らむことができなくなってためておける尿量が少なくなります。
これがトイレが近くなる症状の頻尿を引き起こします。

解消方法を知っておこう

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便秘を解消するには、便意を我慢しない、食生活を改善する、運動をする、ストレスをためない生活を心がける、ということが大切です。

せっかく便意がきて便が出る準備ができても、そこで我慢してしまうと腸内に便が停滞して、水分が吸収されて硬くなり、さらに出にくくなってしまいます。
悪循環を断ち切るには、まずは便意は無視せずにすぐにトイレに行くようにしましょう。

食生活では、食物繊維が多いものをとる、水分をとる、腸内の善玉菌を増やすものをとる、といったことが大切です。
食物繊維は特に便を柔らかくしてくれる水溶性食物繊維が含まれている海藻類がおすすめです。水分は1回につき200ccずつをこまめに摂取するようにしましょう。

腸内の善玉菌を増やすには、発酵食品がおすすめです。
チーズ、納豆、ヨーグルトなどを意識してとるようにしましょう。
善玉菌のえさになるオリゴ糖も補うようにするとさらに良いです。

運動では、いつもの通勤路を一駅分歩くようにしてみたり、腹筋をしてお腹を鍛えてあげると良いです。
ストレスをためない生活は難しいですが、深刻に考えすぎないようにしたり、夢中になれることを見つけて取り組んでみるとストレス解消につながります。

大腸がんの可能性もあるので要注意

便秘の影には、大腸がんが潜んでいる危険性もあります。
もし便秘薬や浣腸を使っても改善されない場合には、医療機関を受診して内視鏡検査を受けてみることをおすすめします。