おしっこを出してもスッキリしない残尿感があったり、排尿時に尿道のあたりがツーンと痛むような感じがしたら、膀胱炎の疑いがあります。男性でもなりますが、女性に圧倒的に多い病気です。

ここでは、膀胱炎のサイン、女性に多い理由、放置しておく危険性について見ていきます。

膀胱炎のサインを見逃さない!

排尿トラブルで多いのが、頻尿と尿漏れです。この原因のひとつとして、膀胱炎が関わっている可能性があります。
成人では1日のおしっこの回数は8回以下が目安です。明らかにこれ以上多い回数だと、頻尿の可能性があります。

頻尿の原因になるのが残尿感です。排尿してもスッキリせず、すぐにトイレに行きたくなるようになります。
トイレに行っても少量しか出ないので、スッキリしないということを繰り返します。

また、排尿時やそのあとに痛みやしみる感覚がすることもあります。
こういう時には、出したあとの尿を確認して濁っていたり、血が混じっていないかどうかチェックしてみましょう。サインを見逃さないことが大切です。

なんで女性に多いの?

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男性よりも女性に膀胱炎が多いのは、体の構造がそうなっているからです。
急性、慢性、出血性などの種類がありますが、ほとんどは細菌感染によるものです。

尿道は、膀胱から尿を排出する管です。成人男性では約20cmありますが、女性では5cm程度と4分の1の長さしかありません。
尿道が長い方が膀胱に細菌が侵入しづらいため、尿道が短い女性では発症リスクが高くなっています。

残尿感や痛みは放置しないで!

病院を受診すれば、細菌性の症状は抗生物質を使うことで治療できます。軽い膀胱炎であれば数日、重い場合には時間がかかります。
また、再発しやすい病気なので治療を勝手に自分でやめてしまわないようにしましょう。

膀胱炎のサインがあるのに放置してしまうと、細菌が膀胱から尿官を通って腎臓に入り込んでしまう危険性もあります。
尿は腎臓で作られていて、作られた尿は尿官を通って膀胱に運ばれるようにできています。腎臓と膀胱は繋がっているわけですから、膀胱炎を放置しておけば最終的に腎臓が細菌感染してしまう恐れもあります。

膀胱と腎臓の間にある腎盂(じんう)という部分が細菌に感染してしまうと、腎盂腎炎といって、腎臓にまで炎症が広がってしまうこともあります。
38度以上の高熱がいつまでも下がらない、腰や背中が痛む、悪寒がする、倦怠感がある、頭痛や吐き気がある、といった場合には腎盂腎炎を発症している危険性もあるので、早めに泌尿器科を受診しましょう。