排尿の際に膀胱や尿道のあたりに痛みを感じるのが、排尿痛です。
激しい痛みを伴う時には、尿路に炎症が起きている可能性が高いです。
様々な原因が考えられますが、泌尿器科をはやめに受診したほうが良いでしょう。
ここでは、頻尿で痛みを伴う病気について、なりやすい生活習慣も含めて確認していきます。
頻尿で痛みがあるケースで多いのは
排尿痛で最も多いのが、膀胱炎です。
男性よりも女性に多く、5人に1人の女性が膀胱炎になると言われているほどです。
女性は男性に比べて尿道が短いうえに、肛門や腟前庭部と外尿道口が近いため、細菌が膀胱に入り込みやすい構造になっているのです。
原因はおもに大腸菌などの腸内細菌の感染により、膀胱の粘膜に炎症が起こることです。
昼夜問わず頻尿が起こって、トイレに行っても量は出ない、残尿感がある、などスッキリしない状態が続くことが多いです。すぐにトイレに行きたくなって、30分ごとの頻尿に悩まされることもあります。排尿の終わりのあたりに尿道部にツーンとした強い痛みを伴います。
どんな症状が出る?
膀胱は内側が柔らかい粘膜の袋で、尿の貯蔵庫の役割を果たしています。
膀胱炎は、膀胱内に大腸菌やブドウ球菌といった細菌が入り込み、繁殖することで症状が出ます。
膀胱で溜められている尿には少しは細菌がいますが、それがどんどん増えてしまうと膀胱炎になります。頻尿のほか、急に排尿痛が出て、尿に血が混じったりすることもあります。
尿が濁ったり血が混じるようになると、悪寒とともに高熱が出たり、腰痛になることもあります。この場合は膀胱の炎症が腎臓に広がって腎盂腎炎(じんうじんえん)になっている危険性があります。
膀胱内の細菌は健康な時には、体の抵抗力によって繁殖が抑えられています。
しかし、病気やストレス、疲れなどで抵抗力が弱まった時に感染しやすくなります。
女性は特に生理後に感染しやすいと言われています。
こんな生活をしていたら要注意
トイレを長時間我慢していると、膀胱炎になるリスクが高くなります。
おしっこを出すということは、膀胱や尿道に侵入した細菌を洗い流すということだからです。なので、長時間トイレを我慢していると、尿道の細菌が繁殖しやすくなります。
また、トイレを我慢していると膀胱の粘膜が広がりっぱなしになり、血流が悪くなって粘膜にある感染防御作用が落ちてしまいます。
ストレスや疲労で体の抵抗力が落ちていたり、無理なダイエットによって体の抵抗力が落ちている時にも、膀胱炎のリスクが上がります。
頻尿で排尿の時に痛みを伴う場合には、膀胱炎を疑って病院を受診するようにしましょう。