トイレに行きたくて何度も夜中に目が覚めてしまう、というような症状は頻尿といいます。
人に相談するのが恥ずかしく我慢してしまう人もいますが、これが病気のサインを示している場合があります。
頻尿の原因
一日に排泄する回数は個人差がありますが、日中には5回、夜間には0〜1回程度が平均だとされています。
しかし、さまざまな原因によってトイレに行く回数が増えると頻尿と呼ばれる状態になります。
頻尿は一日8回以上だと決められており、量が少ないことが多いですが一回の量が多い場合には多尿が疑われます。
具体的な原因として、少し尿が溜まっただけで排出しなければならないという反射が起こり膀胱が収縮してしまう過活動膀胱、前立腺が肥大することで膀胱を圧迫してしまう前立腺肥大などのほか、膀胱炎や膀胱結石、膀胱がん、精神的なストレスなどが考えられます。
対策法について
症状が軽度である場合には、セルフケアによって改善する対策法があります。
女性向きの場合には、骨盤底筋体操というもので、正しい姿勢で立ったらお腹とお尻に片手を当てて、肛門をしめたり緩めたりを2〜3回繰り返します。
次にゆっくりと力を入れて肛門などを締めるのを2〜3回繰り返し、最後に下腹部を持ち上げるようにしたら、ゆっくりと緩めて、また締めるというのを2〜3回繰り返します。
慣れてきたら家事をやってる時など日常的に行なうことをおすすめします。
ほかの対策法としては、計画的に尿が膀胱に溜まるのを増やしていくことで排尿の頻度を減らす方法もあります。
これは軽い尿意を感じたら、肛門と尿道に力を入れて我慢し、なるべくトイレのことを考えずに深呼吸をして尿意を紛らわせます。
最初は5分、次に10分と少しずつ我慢をする時間を長くしてきます。
これは、神経的な要因で頻尿になる人に向いている方法ですが、病気が原因の場合には悪化してしまうケースもあるため注意が必要です。
治療方法とは
手早く治したいという場合には病院に行ってきちんと治療を行なうことが大切です。
細菌が原因で起こる膀胱炎などには、水分を十分に摂って尿の量を増やしながら、有効な抗菌剤を服用していったり、神経性のものは自律神経を整えることのできる薬や抗うつ薬などが必要になる場合があったりなどします。
頻尿の原因はさまざまなものがあるため、きちんと病院に行ってそれに合わせた治療を行なっていくことが、トイレに悩むことのない生活を手に入れるための近道です。