頻尿とは、排尿のためにトイレに行く回数が多くある症状のことです。
基本的には昼に5回、夜には0~1回が平均的だと言われていますから、これを大幅にオーバーしているようだと頻尿が疑われます。
頻尿は男性、女性、そして老若男女問わず起こり得るものですが、その原因としては過活動膀胱が考えられます。
そして更に女性に限ってみると、骨盤底筋の筋力低下が最も多い要因と言われています。
頻尿の症状とは
年齢や体調などによって異なりますが、成人の場合、1日にトイレで排尿する回数は昼間が5回程度、そして夜は0~1回程度だと言われています。
ですから、この回数を大きく超えた場合はこの症状であることが疑われます。
また回数だけにこだわらず、たとえば夜間に尿意を感じるため、そしてトイレに行くために眠りが妨げられ、翌日の活動に支障が発生している場合や、昼間でも何度も尿意を感じてトイレに行くことが強いストレスになってしまっている場合や、そのことを不安に感じるくらいになっている場合には、この症状であると判断することもできます。
原因は何か
腎臓から送られた尿は、膀胱で蓄えられます。
そしてその量が一定量になると、人は尿意を感じて排尿のためにトイレに向かいます。
しかし膀胱の筋肉が活発に収縮していると、蓄えられる尿の量も少なくなってしまいます。
すると、少しの尿量でも尿意を感じやすくなるために、結果として頻尿の症状が出やすくなってしまいます。
これは過活動膀胱と呼ばれる症状で、頻尿を引き起こす大きな原因のひとつとされています。
そして更に男女別に原因を見てみると、まず男性の場合は前立腺の肥大が多く、そして女性の場合は、骨盤底筋の筋力低下が多い原因とされています。
骨盤底筋とは、女性の膀胱や子宮を支えている筋肉のことです。
この筋肉の筋力がある程度あると、お腹に力を入れると尿道も自然と締めることができます。
しかしこの筋力が低下すると、尿道を締めることが難しくなってしまうため、すぐに尿意を感じやすくなる、そしてトイレに行く回数が多くなる、場合によってはそれが間に合わず漏らしてしまうような症状が出てくることもあります。
女性はもともと筋力が少ないため、加齢や運動不足によって骨盤底筋の筋力低下が起こりやすく、また出産でもこれが起こることは珍しくありません。
頻尿を改善するためには
まずは医療機関で原因を特定してもらうことがいちばんです。
場合によっては、神経の障害が関与していることもあるので、体全体の健康を守るためにもこれは重要なことです。
その上で、明確な神経障害がなかった場合には、薬による治療や、自分で膀胱トレーニングを行うことで改善を目指すことができます。
膀胱トレーニングは、尿意を感じてもそれを我慢して膀胱の機能を鍛えるトレーニングです。
女性の場合、これを行うことで膀胱や骨盤底筋を鍛えることができるため、頻尿の改善が期待できます。