夜トイレが近くて寝つきが浅くなってしまうと困っている人は意外に少なくありません。
夜間頻尿とは、夜眠りについた後に排尿の為に1回以上トイレに起きる症状があり、そのことが日常生活に支障をきたしている状態のことを言います。
夜の頻尿は体に大きな負担となる
高齢になってくると夜間頻尿の症状を訴える人も増えてきますが、もちろん高齢者に限った症状ではありません。
いずれにせよ、夜トイレが近い状態が続くと慢性的な睡眠不足になり、日中の生活にも支障が出てしまいます。何度も夜トイレに行くことは、身体が起きていない状態で暗いトイレまで歩くことでもあり、転倒の危険が高くなる場合もあります。
これらのことを考えても夜の頻尿対策は重要です。
その原因を知ることで、夜の頻尿対策を行いましょう。
カフェインやアルコールを避けてみよう
カフェインを寝る前に摂取することは、夜間頻尿の原因になります。
カフェインには利尿作用があるため、就寝中にトイレに行きたくなることがあるのです。
また、カフェインは眠気を防ぐ働きもある為、不眠の原因にもなります。就寝前の摂取は避けた方がいいでしょう。
アルコールを飲むとトイレが近くなります。
アルコールもカフェイン同様に利尿作用があります。しかも、身体は吸収したアルコールを分解して水分と一緒に体外に排出しようと働きます。その為にアルコールを摂取した時には身体が水分を欲するのです。
排出した時の脱水を防ぐためにのどの渇きを感じる為、さらにたくさんの水分を摂取する結果となります。アルコールの利尿作用と併せて、アルコールを排出しようと多量の尿が作られるため、頻尿になるのです。夜間頻尿に悩んでいる方は、夜の頻尿対策として就寝前のアルコール摂取は控えた方がいいでしょう。
むくみと夜間頻尿の関係
むくみも実は夜間頻尿の原因となっているのです。
夕方になると足がむくんでしまう人は少なくありません。日中に摂取された水分が体外に排出されずに足などにたまって残ったためにむくみの症状が起こります。
高齢になると特にそうですが、心臓から離れた場所にある足に行った血液(水分)は他の場所に比べて足にとどまり易くなってしまいます。夜身体を横にして寝ることで、足にたまっていた水分が心臓に戻り尿として排出されようとするため、夜間トイレにいきたくなるのです。
対策としては、お風呂の湯船につかることでむくみの改善効果が期待できます。
湯船に入ると、水圧で足にたまったままの水が心臓の方に戻り易くなり、寝る前までには尿として排出され易くなります。
その他の方法としては、寝た時と同じ状態を事前に作り出すことです。
つまりは、身体を横にして足を少し上げた状態の姿勢を30分程度保ちます。
それだけでも足のむくみが取れて就寝前に排尿として排出され易くなります。
風呂に入る、あるいは横になるタイミングは、就寝時間と4時間程度は開けた方がいいでしょう。水分が尿として排出されるまでに必要な時間があるからです。