女性の頻尿の原因は、主に2つあります。過活動膀胱と骨盤底筋のゆるみの2種類です。また、この2つを併発している女性も多いです。
ここでは、過活動膀胱と骨盤底筋ゆるみの原因と、その改善策について詳しく見ていきます。
過活動膀胱って?
正常な膀胱は、排尿筋というおしっこの出口がリラックスした状態になっています。この状態だと、おしっこをたっぷり溜めることができます。
一方、過活動膀胱は排尿筋が収縮してしまい、内側にぎゅっと縮んだ状態になります。こうなると少しの量しかおしっこを溜められなくなって、頻尿になってしまいます。
女性は男性よりも尿道が3〜4cmと短いために、尿漏れしやすい傾向があります。
過活動膀胱は40代ごろから発症率が高くなり、40歳以上の8人に1人が患っていると言われています。
骨盤底筋のゆるみって?
骨盤底筋とは、膀胱、尿道、子宮などを支えている筋肉のことです。骨盤底筋のゆるみは、妊娠、出産、運動不足、加齢などが原因と言われています。
特に多いのが妊娠や出産後の尿漏れの症状で、妊娠中の胎児の重みが骨盤底筋に負担を与えてしまい、さらに出産時に骨盤底筋がダメージを受けることでゆるんでしまいます。
健康な状態ではお腹に力を入れると反射的に尿道口が締まって尿が漏れないようになりますが、骨盤底筋がゆるんでしまうと尿道口が締め付けられずに尿漏れしやすくなります。
改善のためには骨盤底筋を鍛える
女性の頻尿の原因は、過活動膀胱と骨盤底筋のゆるみということがわかりました。
これを考えると、改善策は排尿筋をリラックスさせて、骨盤底筋を鍛えることが大切ということになりそうです。
ただ、排尿筋は自分でコントロールすることはできません。一方、骨盤底筋は自分の意志でコントロールすることが可能です。
運動することで鍛えることができるので、骨盤底筋を鍛える体操などをすることが有効です。
体操の方法は、立った状態でおしりをきゅっと引き締めてその状態を10秒キープします。10秒たったら力を抜いて緩めます。これを3回繰り返します。
この動きをさらに速くして繰り返したり、座った状態や寝た状態で取り組んでみるのも効果ありです。
骨盤周りの筋肉の緊張をほぐすことで、夜間の頻尿が改善される可能性があります。骨盤を左右に振る動きと、8の字を描くような動きを行います。
骨盤底筋は意識して鍛えないと加齢によってゆるんでしまうので、短時間でも毎日鍛えておくようにしましょう。