排尿障害とは、排尿を正常に行うことが困難な状態を指します。
一般的に正常な排尿としては、300mlから400mlの尿が膀胱に溜まると尿意を感じ、さらに尿意を生じてもある程度我慢ができること、さらに排尿を意図すればいつでも排尿することができ排尿時に特に特別な努力を要さないといったことです。
排尿障害の種類としては多尿、頻尿、尿失禁、尿閉、乏尿・無尿、残尿感などがあります。
いずれも病気として扱われますが、排尿に関しては個人差が大きく、また食べ物や飲料の摂取量や生活スタイルなどによって左右されるため、個人の努力でも改善することが可能です。
自宅でも改善できる排尿障害とそうでない病気
排尿障害といってもいくつかの種類がありますが、努力だけでは治らないものもいくつかあります。
例えば脳卒中や認知症などによって排尿そのものがコントロールできなくなった場合などや、多尿の場合には腎臓が過剰に尿を生産していることが考えられ、臓器に何らかの障害が発生しているケースもあります。
また男性の場合には、前立腺肥大症となることで尿道が圧迫され排尿することが困難になり、女性の場合には骨盤底筋の緩みによって反対に尿道が圧迫されないため失禁の原因にもなります。
前立腺肥大症の場合には薬で改善することが可能ですが、重度に悪化した場合には摘出する方法がとられます。
また骨盤底筋はリハビリで鍛えることで改善が可能ですが、改善が見込めない場合には手術によって縫合して筋力を高めるといったことが行われます。
薬やサプリメントの作用は?
排尿障害に使われる薬としては、膀胱の周辺にある筋肉をリラックスさせるものが使われます。これは過活動膀胱に有効な治療法であり、これによって尿を溜める状態を正常化します。
また男性のケースで前立腺肥大症であれば、前立腺肥大を抑える薬が処方されます。
サプリメントでもノコギリヤシなどは弾力性を高める効果があるとされており、男性の場合の排尿障害を改善してくれるメリットがあります。
なお、精神的な排尿障害の場合には、ストレスを溜めないことや排尿を過度に意識しないといったことが重要です。
ガイドラインに基づいた改善法や生活の見直し
排尿障害のガイドラインでは、第一にその原因が腎臓にあるのか、膀胱にあるのかを判断し、さらにそれらに何らかの疾患があるかどうか確かめることが重要とされます。
病気であればそれらに対応した薬が処方されますし、またガイドラインに基づく指導を受けることができます。
特に食生活や運動は関わりが大きいものといえます。このためバランスのある食事をすることと適度な運動が大切です。