頻尿とは尿の回数が多い症状のことです。目安としては、朝から就寝までの排尿回数が8回以上の場合に頻尿とされますが、排尿の回数は個人差が大きいため8回以下でも排尿回数が多いと感じた場合には頻尿とされます。

いずれにしても、何度も排尿しなければならないというのは行動を著しく制限されるため、改善策をとる必要があります。

頻尿の原因

頻尿になる原因として知られているものとしては、男女共通しているものとして過活動膀胱、女性特有のものとして骨盤底筋のゆるみ、男性特有のものとして前立腺肥大があります。

過活動膀胱は、尿を体内に一時的に溜めておくための膀胱の周辺にある排尿筋が過剰に収縮することになります。
排尿筋が正常であれば膀胱は多くの尿を溜めることが可能ですが、過活動膀胱になると尿を溜めることが困難になります。このため排尿をしても少しの量しか出ない状態となり、また腎臓から作られる尿の量は変わらないので頻尿となります。

一方で骨盤底筋のゆるみは、加齢や妊娠・出産後に骨盤底筋の働きが弱まり、尿道口を締め付けることができなくなるというもので、女性特有の尿漏れの原因となります。
また男性特有の前立腺肥大は、反対に前立腺が肥大することで尿道を圧迫して尿が出にくい状態となるものです。

頻尿治療薬について

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頻尿はそれぞれの原因によって治療する必要がありますが、一般に頻尿治療薬の働きとしては膀胱を広げること、つまり排尿筋の働きをリラックスさせるものが中心になります。

処方される薬の一覧としては、プロピベリン、オキシブチニン、クレンブテロールなどがあります。
一方で、骨盤底筋が弱い場合にはリハビリや手術によって治療されますし、前立腺肥大症は投薬や手術によって治療されます。

市販で買える薬と医師の処方が必要な治療薬一覧

市販で買える頻尿治療薬の一覧としては、漢方薬が中心になります。
知られるところとしては、八味地黄丸(ベルアベトン、クラシエ八味地黄丸等)、清心蓮子飲(ユリナールなど)があり、このほかフラボキサート塩酸塩(レディガードコーワなど)の成分も頻尿を改善してくれます。

一方で医師の処方箋が必要なものとしては抗コリン薬、β刺激薬があります。
これらの薬は過活動膀胱、つまり排尿筋の働きをリラックスさせるというものになります。

なお、女性特有の骨盤底筋の場合には筋肉の衰えが原因であるため、多くはリハビリによって改善を目指しますが、場合によっては手術によって改善させることも可能です。
一方で男性特有の前立腺肥大は、前立腺の肥大を解消する必要があります。