夜間頻尿とはベットに入ってから1回以上トイレに起きてしまい、そのことが原因で「寝付けなくなったり」「寝ぼけて転んでしまう」「寝不足で日中すっきりしない」など、生活の質が落ちてしまった状態を呼びます。
個人差はありますが、臨床上は2回以上起きる場合、対策や治療の対象となります。

男性と違う女性の原因は

女性の場合は、閉経による卵胞ホルモンのエストロゲンが減少することが深く関係しています。

女性ホルモンのエストロゲンは膀胱周辺の骨盤底の筋肉のハリや尿道に対する知覚・交換神経などをコントロールしながら、正常な排尿を促す役割を担っています。
ところが、閉経によってこのホルモンが減少すると、排尿全体の機能が落ちてしまい、頻尿や尿失禁、または突然尿意をもよおしてしまう過活動膀胱になる場合もあります。

メタボリック症候群や肥満にも注意

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夜間頻尿をさらに発生しやすくする要因として、メタボリック症候群や生活習慣病・痩せすぎていたり肥満であることが加わることでさらにリスクが高まります。
夜間頻尿は、肥満指数であるEMIが30を超える高度の肥満の人に多く見られることも特徴となります。

また女性の場合、水分を摂り過ぎていることも直接的な原因となりえます。
日頃2ℓ以上の水分を摂っている人は、少し控えるようにしてみましょう。特に夜の8時以降は水分摂取をできるだけ控えめに。

コーヒーや紅茶・緑茶には利尿作用や膀胱を刺激する作用があるカフェインが含まれます。ですので夜はこれらを止めて、白湯や水を飲むようにしてくださいね。

夜間頻尿は予防できる?

下半身が浮腫むのは女性ならでは。水分が溜まってしまうのも一因となります。
夕方になるとむくみを感じるなら、散歩をしたり、湯船に使って新陳代謝を高めたり、屈伸運動や脚のマッサージも有効です。

そしてもうひとつは食事による改善方法があります。
女性ホルモンと似た働きをしてくれる大豆イソフラボンを多く摂ることで、ホルモン不足による尿道症候群を改善できます。

お奨めなのが納豆です。納豆は発酵の過程で大豆に含まれるダイゼインという成分の働きを活発にし、ホルモン作用が強く発揮できます。
また、黒ゴマにはポリフェノールやカルシウム・ビタミンB群や鉄分などを多く含んでいます。

これらはどれも自律神経の緊張を解す効果があり、交換神経が過剰に働かないよう落ち着かせてくれます。
それにカロテンを含む野菜を摂ると、膀胱や尿道の内側の粘膜を強くして、多少圧迫されても尿意を鎮めてくれる作用があります。