特に冬場に多いのですが、夜にトイレにいくために2度以上起きなくてはいけなくて辛い、そう医師に相談する高齢者が多いそうです。

医師は大抵の場合、そういうときは男性なら前立腺肥大症、女性なら過活動膀胱を疑いますが、実際患者さんに話をきいていると、夜間頻尿の原因として別のものにあたることが増えているそうです。

夜間頻尿の原因

年々増えてきている夜間頻尿の原因とは何でしょうか?それはずばり、水分摂取量が多いという問題です。
簡単な話ですよね、飲む水が多いから出す量も多くなってしまう、というただそれだけのことなのです。

でも、水分摂取量がなぜ多い高齢者が増えてきているのでしょう。

それは医師、特に内科系の医師が注意喚起し、それがテレビなどで一般の方にも広まってしまったせいだと考えられています。
この夜間頻尿のスペシャリストたちである泌尿器科の医師たちの中には、なんでもかんでも水を飲めばいいと誤認されている現状を嘆いている方がたくさんいます。

水分摂取量にも適量がある

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「夜寝る前に水をしっかりとりましょう」、そう耳にしたことがある方はけっこう多いのではないかと思います。

もちろん、水分を積極的にとったほうがよいと言われるようになったことにはその根拠があります。それは、血液をサラサラにするため。もしくは高齢者の脱水を防ぐため。
特に内科系の先生が注意喚起を盛んにした背景としては、ドロドロ血液で血管が詰まることを未然に防ぐためであり、もちろんそれは重要です。

しかしそれがテレビなどで広まり、健康志向の高い方々ほど水を過剰に摂取してしまっているのです。
「水を飲むな」と言っているわけではなく、「ものには適量がある」ということです。

泌尿器科を受診するのがベスト

夜間頻尿に困っているという方は一度、医師を、できれば専門の泌尿器科を受診されることをオススメします。

夜間頻尿の原因が単なる水分摂取量だという方もいらっしゃいますが、やはり前立腺肥大症や過活動膀胱などの疾患だったという方も多いです。
水を取り過ぎなのでは、と勝手に判断して、結果ドロドロ血液にしてしまうのも問題です。

中には泌尿器科に受診することに抵抗がある方もいらっしゃるかと思いますが、夜トイレに行く回数が多くてよく寝られない、トイレが近くてバスや電車にのりたくない、などの悩みが解決されることもあるでしょう。
孫と一緒にどこか遊びに遠出することも億劫ではなくなるかもしれません。

また、女性で泌尿器科受診がどうしても抵抗がある方は、婦人科の病院、クリニックに行ってみるのもいいでしょう。それだけ、たくさんの女性が悩んでいることなのです。