大きな怪我をしたり、高熱が出た時など、治療の必要性が高い時には病院を受診する人がほとんどです。
しかしながら、日常生活において、慢性的に頭痛がする、耳鳴りがある、肩が凝っているなど身体に何かしらの変化を伴なう症状が出ていてもついつい見過ごされてしまう場合も少なくありません。夜トイレが近い頻尿の症状もその一つともいえます。
夜間頻尿の症状
夜間頻尿とは具体的にはどのような症状でしょうか。
また実は女性にもこの症状が多いことをご存知でしょうか。
夜間頻尿とは、就寝してから朝起床するまでの間にトイレに行く為に1回以上起きることがあり、そのことによって生活の質に支障が出ている状態のことを指します。
生活の質が低下するとは具体的には「トイレに何度も起きる為、慢性的に睡眠不足になっている」「寝起きに慌ててトイレに行って転倒してしまった」「寝不足の為、日中にボーとしてしまい体がだるい」などがあげられます。
60歳代男性の80%がこの症状に悩まされており、トイレが近い症状は男性に多い印象があります。しかしながら、実は60歳代女性の40%もこの症状に悩まされているのです。
女性にとってトイレが近いことは他の人に言いにくいことでもあり、家庭のことなど忙しいことも多く自分の身体を後回しにしがちです。他の症状で受診をしている時に、「そういえばトイレも近い」と頻尿であることが発覚する場合も多いのです。
夜間頻尿の原因
夜間頻尿の原因は、女性特有のものも含めてどのようなものがあるのでしょうか。
膀胱容量が減少する、夜間の尿量が増えてしまう、加齢による、睡眠障害、尿道の刺激によるものなど様々な要因が重なって起こります。
また女性は特に閉経後に夜間頻尿が起きやすいと言われています。
閉経により女性ホルモン・エストロゲンの分泌が急激に減少します。エストロゲンは交感神経などをコントロールして正常な排尿を促す役割がある為、エストロゲンの低下により排尿に関する機能が全体的に低下する場合があるのです。
さらに痩せ過ぎていたり肥満であることや、生活習慣病などによる持病が重なることでさらに発症しやすくなります。
毎日の生活の中での注意点
それでは、日常生活においてはどのようなことに気を付ければいいのでしょうか。
まず水分の摂り過ぎないことが大切です。特に就寝前の水分は出来るだけ控えるのがいいでしょう。
カフェインは利尿作用があり、アルコールは眠りを浅くする為控えた方が無難です。
足の浮腫みなども原因になる為、夕方湯船に浸かったり、身体を横にして足を上げたり、ストレッチをして浮腫みを取ることも大切です。
肥満などの原因になる生活習慣の改善にも心掛けたいものです。