中高年男性の悩みで多くなるのが、頻尿です。これは加齢によって誰にでも起こり得る症状で、原因は大きく分けて過活動膀胱と前立腺肥大と言われています。
ここでは、前立腺肥大による頻尿に対してのノコギリヤシの効果について紹介していきます。
前立腺肥大が起こると頻尿になるわけ
前立腺は男性にだけある器官で、精子の運動に関わっています。前立腺は尿道をぐるっと取り囲む形で存在しているので、前立腺肥大が起こると尿道が圧迫されて尿の出が悪くなります。
尿の出が悪くなると、一度トイレに行ってもすっきりせず、何度もトイレに行きたくなるといった頻尿を引き起こす原因になります。
ノコギリヤシで前立腺肥大を予防・改善
ノコギリヤシには、前立腺肥大の原因を阻止するステロールの一種のβ-シトステロールと、遊離脂肪酸の一種オレイン酸が含まれています。β-シトステロールとオレイン酸は加齢に伴う前立腺肥大の症状を抑え、頻尿を改善してくれます。
そもそも前立腺肥大の原因は、男性ホルモンのテストステロンが5α-リダクターゼ酵素によって、DHT(ジヒドロテストロン)に変換されてしまうことです。DHTは前立腺の細胞を増やしてしまうため、組織が肥大してしまいます。
クセモノなのが5α-リダクターゼという酵素で、これがテストステロンと結びつくとDHTになります。ということは、DHTを増やさないようにするためには5α-リダクターゼ酵素の働きを抑えればいいということになります。
これに対して、β-シトステロールとオレイン酸が効果を発揮してくれるというわけです。
臨床実験で効果を確認中
ノコギリヤシの前立腺肥大に対する効果は、症状に効果があったという報告もあれば、プラセボ(偽薬)との効果の差が認められなかったというのもあります。
プラセボは「これは本物のノコギリヤシ」という前提で被験者に渡して偽薬を使ってもらうことで、気持ちによって効果が左右されないようにして実験するものです。
病気は気の持ちようで症状が改善することもあるので、プラセボ実験を行う必要があります。
プラセボ実験では渡す側も被験者側もどちらも本物か偽物かを言われていないので、確かな効果を判断することができます。
ノコギリヤシについては、頻尿改善に効果があるという意見が多いですが、まだ長期治療の患者に対する効果は確認中とのことです。
排尿トラブルがあるけれども、病院に行くほどではないという人に向いています。