男性は中高年になるとホルモンの関係で前立腺肥大症による頻尿が起こりやすくなります。こうした前立腺肥大症による頻尿を予防・改善するにはノコギリヤシが配合されたサプリメントがよいと聞いたことがある方も多いでしょう。
とはいえ、サプリメントを毎日飲んでいても思うような効果が得られないという方も少なくないようです。こうした方はノコギリヤシと一緒にビタミンEと亜鉛を摂取するとよいといわれています。これはどうしてなのでしょうか。
ノコギリヤシは前立腺肥大症の予防に有効!
中高年の男性を悩ませる前立腺肥大症は、前立腺の肥大化を促すDHT(ジヒドロテストステロン)という男性ホルモンが過剰につくられることが原因で引き起こされます。
ノコギリヤシから抽出したエキスには、このDHTの生成に関わる酵素(5αリダクターゼ)の働きを阻害する働きがあるので、サプリメントなどで毎日摂取することで前立腺肥大症の予防・改善する効果が期待できるのです。
しかし、現実には頻尿は前立腺肥大症だけではなく、他にもさまざまな原因で引き起こされているので、原因が他にある場合には頻尿が改善されないこともあります。
腎臓の機能低下で頻尿になることもある?
頻尿は腎臓の機能低下が原因の場合もあります。
腎臓は血液中の老廃物をろ過して取り除く器官で、腎臓で濾し取られた老廃物は水分とともに膀胱に蓄えられた後、尿として排出されます。
ところが、腎臓の機能低下が起こると、腎臓でうまく尿を濃縮できずに尿量が増えて膀胱に尿がたまるのが早くなるので、頻尿になってしまうのです。
腎臓の機能低下は動脈硬化の進行が原因で起こりますが、動脈硬化が深刻でないときでも血行不良が生じると腎臓に運ばれる血液が少なくなるので、腎臓の機能が低下してしまいます。こうした動脈硬化や血行不良の影響で生じる腎臓の機能低下にはビタミンeの摂取が有効です。
ビタミンeは血流を悪化させるとともに動脈硬化を進行させる活性酸素を取り除く働きがあるので、毎日しっかりと摂取することで頻尿を予防・改善する効果が期待できます。
頻尿対策には亜鉛の摂取も大切!
このようにノコギリヤシとビタミンeはそれぞれ異なるアプローチで頻尿の予防・改善に貢献してくれるので、2つの成分の摂取を併用することで相乗効果が得られますが、もう一つ忘れてはいけないのが「亜鉛」です。
亜鉛は細胞の代謝機能に関わるミネラルで健康な細胞をつくるために不可欠な栄養素です。
亜鉛は血液内の赤血球をつくるために必要な成分でもあり、不足すると貧血になって腎臓機能の低下を招いてしまいます。
また、亜鉛はノコギリヤシと同様にDHTの増加を抑えて前立腺肥大症の予防にも貢献してくれるので、頻尿にお悩みの男性はノコギリヤシとビタミンeと一緒に摂取することが有効といえるのです。