1日に何度もトイレに行きたくなるような、いわゆる頻尿になると、仕事中も何度もトイレに駆け込むことになり、何とかならないものかと悩んでいる人が多いようです。
夜中でもトイレのために頻繁にトイレに起きなければならず、ゆっくり眠ることもできません。何とか治したいと思っている人は多いことでしょう。
そこでなぜ、頻尿が起こるのか、またどうしたら治るのかを、以下に解説します。
頻尿とはなに?
トイレに行くこと自体は健康な証拠であり、体内から毒素を排出する大切な作用です。
個人差はありますが、昼間は5回程度、夜間は0~1回程度が平均的と言われています。
1日に8回以上トイレに行きたくなるような場合は、頻尿となります。1回の排尿量が少ないというのが特徴で、逆に排尿量が多い場合は多尿症の疑いがあります。
頻尿の原因の背後に疾患が隠れている可能性
頻尿を治したい人のために治療薬が市販されており、それを服用することで症状の改善を図ることができますが、その背後に原因となる疾患が隠れている場合が多いので要注意です。最も疑われるのは、過活動膀胱(OAB)と前立腺肥大症です。
過活動膀胱は加齢とともにおこることが多く、膀胱に尿が少し溜まると条件反射的にトイレに行かなければならないという衝動が起こり、膀胱が収縮してしまう状態を言います。
また前立腺肥大症は、男性ホルモンが強い男性に起こりやすいと言われています。
前立腺肥大症の場合、やがて尿を出したくても、出なくなってきます。
頻尿を治すのではなく、前立腺肥大症そのものの治療を行わなければなりません。
過活動膀胱が原因の頻尿を治す方法
過活動膀胱が原因で起こる頻尿を治したい場合は、膀胱訓練という方法がとられます。
これはトイレに行きたくてもそれを我慢することで、膀胱に溜まる尿の量を少しずつ増やしていく訓練です。
少なくても3時間以上はトイレに行く間隔をあけるように訓練していきます。
ちなみに、成人の方の排尿量は、約300mlくらいです。
これよりも極端に少ない場合は、トイレを我慢する必要があります。
この膀胱訓練に加えて骨盤低筋訓練という方法もあり、同時に取り入れるとより効果的になります。この骨盤低筋訓練というのは、尿漏れを防止するために行う訓練ですが、過活動膀胱の方にも頻尿を抑制する効果があります。
やり方は、まず腹筋のポーズで脚を肩幅に開いて膝を軽く曲げます。
次に、骨盤底筋を20秒程度締めます。一分程度リラックスさせたあと、再び繰り返します。毎日10セットほど行うと効果があらわれてくるでしょう。