ノコギリヤシは、アメリカ大陸に自生している天然ハーブで、ヨーロッパでは医薬品として承認されており、sawpalmettoという名前で提供されています。
具体的には、男性ホルモンのtestosteroneを変換してDHTを作りだす5α-reductaseという還元酵素の活性を阻害するという作用があるので、DHTが原因で発症する問題を改善するという内容です。

DHTとは

DHTは、testosteroneをサポートすると共に男性生殖器の発育に関与しているのですが、一方で前立腺肥大症やAGAの原因物質でもあるので悪玉男性ホルモンとも呼ばれています。

このために、この物質の生産を抑制することにより、原因で進行する問題も改善することができます。
ヨーロッパでノコギリヤシについて承認されているのは、前立腺肥大に対しての予防と改善です。

一方のAGAに対しては現在のところ、臨床試験などで有意な効果は承認されていませんが、原理的には効果を発揮する可能性はあると推測されます。
これは、AGAも前立腺肥大同様にDHTが原因で進行するからです。

具体的には、DHTが生え際から頭頂部にかけての毛乳頭細胞の男性ホルモン受容体と結合することにより、ヘアサイクルが狂わされてしまうことにより、短い状態での抜け毛が増加するという仕組みです。
このために、男性の薄毛はM字ハゲやO字ハゲと呼ばれる様に、生え際から頭頂部にかけて集中することになります。

DHTの生産の抑制でヘアサイクルが回復

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ノコギリヤシによりDHTの生産が抑制されれば、ヘアサイクルは再び回復することになります。

これが、ノコギリヤシに期待されているAGAに対しての改善効果であり、直接発毛を促進するわけではありませんが、脱毛症を進行させる原因物質の生産量が減少するので、結果的に薄毛が改善されることになります。

ミネラル・亜鉛との相乗効果が期待

なお、ノコギリヤシと共にDHTを抑制する作用を期待できるのが、牡蛎に含まれているミネラルの一種である亜鉛です。

このために、亜鉛もノコギリヤシ同様に発毛に有効な栄養素として知られています。
薄毛に悩んでいる人は、これらの成分を積極的に補給することにより、身体の内側から改善にアプローチすることができます。

また、亜鉛にはたんぱく質の働きをサポートするという効果もあるので、抜け毛防止とは異なる発毛効果を期待できます。
このために、ノコギリヤシと併用することにより、相乗効果だけではなくプラスアルファの作用も発揮されることになります。