ヤシ科のハーブの一種であるノコギリヤシは、前立腺肥大による頻尿トラブルなどに効果的という事が医学研究によって実証されています。欧州では前立腺肥大治療薬のハーブ医薬品となっているほどですが、国内でも頻尿トラブルなどの対策用にこのハーブエキスを配合したサプリメントが最近では増えています。
薄毛対策におススメ
ノコギリヤシはAGA治療薬の有効成分「フィナステリド」と同様にAGAによる薄毛改善効果が確認された研究報告もある事などから薄毛対策としても有効だと考えられています。
ノコギリヤシ自体は北アメリカ原産のヤシ科のハーブであり、その原産地である北米南部ではこのハーブを食用として昔から利用してきたインディアンが暮らしていましたが、インディアンの年長者に薄毛の人が見られない事から、前立腺肥大に関する研究だけではなくこのハーブと薄毛に関する研究もすすめられるようになりました。
そして、その後の複数の臨床試験によりこのハーブに含まれる脂溶性成分にはテストステロンを脱毛を強力に促すDHTに変換する酵素の働きを阻害したり、脱毛の原因となる毛根の炎症を抑制する抗炎症作用などがある事から、AGAを引き起こすDHTに作用する事や脱毛の原因を防ぐ作用がある事などが確認されたため、ノコギリヤシが薄毛対策として有効だと考えられているのです。
AGAの効果も期待されています
こういった理由からノコギリヤシが薄毛対策に効果的だと言われていますが、さらに初期段階のAGAの人や中程度のAGAの人を対象として2年間行われたAGA治療薬の有効成分フィナステリドとの比較研究では、フィナステリドを毎日1mg継続して服用した被験者グループが68%のAGAの改善効果が見られたのに対して、ノコギリヤシを毎日320mg摂取し続けた被験者グループでも38%の人達にAGAの改善効果が確認された事が報告されています。
この研究結果からAGA治療薬の有効成分フィナステリドほどのAGAの改善効果は見られないものの、ノコギリヤシも1日あたり300mg以上の継続的な摂取によりAGAによる薄毛改善に対して効果が見込めると考えられています。
摂取する際には注意が必要
ノコギリヤシの継続摂取により効果が出るまでの期間は1ヶ月から2ヶ月程度と臨床研究により報告されていますから、このハーブが配合されたサプリメントを摂取する場合は理解した上で摂取するようにした方が良いですし、過剰摂取は下痢・頭痛・吐き気などの副作用を引き起こす可能性もあるので注意が必要です。