男性の様々な悩みを改善できるということで、人気を集めているのがノコギリヤシという天然ハーブです。その具体的な作用は、どのような感じなのでしょうか?
今回は、そんな疑問にお答えしたいと思います。
ノコギリヤシって何?
ノコギリヤシは、テレビのバラエティー番組で大物タレントに紹介されたことがきっかけで人気を集めるようになった天然ハーブです。アメリカ大陸の先住民族インディアンに古くより愛用されていたもので、男性の悩みを改善する様々な効果を期待できます。
特に注目されているのが、男性機能の回復と薄毛の改善です。
それは、ノコギリヤシの果実に含まれている植物ステロールの作用によるものです。
植物ステロールとは?
植物ステロールとは、植物の持つ健康成分で、生活習慣病の予防と改善効果を期待できるということで第7の栄養素として注目されています。この成分には、前立腺肥大や男性型脱毛症の原因物質DHTの生産に関与している5α還元酵素の活性を阻害するという作用があります。
このために、これらの症状に対して改善効果を期待できることになります。
なお、植物ステロールの有効性は欧州連合では医学的にも承認されており、前立腺肥大の治療薬として使用されています。
ノコギリヤシにより男性機能が回復する仕組み
ノコギリヤシにより男性機能が回復するのも、植物ステロールの抗アンドロゲン作用によるものです。
DHTは、前立腺を肥大することにより尿道を圧迫しているので、生産量が抑制されることにより、この問題も解消されることになります。つまり、前立腺の機能が回復するということです。
ただし、一方DHTは男性性器の発育をサポートするという役割も担っているので、マイナスの影響も及ぶ可能性があります。ノコギリヤシをモデルに開発されたAGA治療薬のプロペシアの臨床試験では、勃起不全や精子数の減少、性欲の減退などの副作用が報告されているからです。
これらは、あくまでもプラセボ群との有意の差が見られない範囲でしか確認されていませんが、全く安全であるとまでは言い切ることは出来ません。
このために、ノコギリヤシを服用する際には注意が必要で、特に発育途上にある未成年者の使用は適当ではありません。それは、男性性器の発育が阻害されるという副作用のリスクが生じるからです。
また、男性機能に対して直接働きかけるわけでもないので、前立腺に問題を感じていない場合に、あえて使用する必要はありません。