ノコギリヤシでたくさん有効成分が含まれているのは果実の部分であり、含まれている成分はその多くが脂溶性になっています。砂浜などで割りと過酷な環境に生えているヤシ科の植物でアメリカ南西部の固有種として知られており、フロリダやメキシコなどに多く生息しています。
ノコギリヤシの果実について
ノコギリヤシの果実は、脂肪酸がたっぷりで植物ステロールは、コレステロースを下げる働きなども着目されています。ノコギリヤシに含まれている植物ステロールはβ-シトステロールやオクタコサノールの成分が確認されています。
男性の悩みに多い、加齢に伴ってスッキリしない残尿感があったり、キレや勢いなどが失われてきたときに効果が期待できるのはこれらの脂肪酸成分です。特にオクタコサノールは、男性ホルモンに影響を与えて5α-リダクターゼという酵素の働きを抑えてくれるので、前立腺肥大を予防してくれる可能性が高く、前立腺が影響して排尿障害が起きている人も摂取を続けることで、状況が改善する可能性があります。
日本ではサプリメントが利用されています
ヨーロッパなどではノコギリヤシの果実から抽出した成分で、前立腺肥大症の薬を作り処方が行われていますが、日本では薬として認められていなくて、サプリメントとして普及しています。
有効性の研究結果に大きな隔たりがあって、手術が必要となるほど肥大していたものの状態が良くなったという報告と、プラシーボとの差が確認できないという結果が出ている報告もあります。
古来より、ノコギリヤシには中高年男性の悩みを解決する効果が期待できるとして用いられてきているので、続けていくことが重要になってきます。
ノコギリヤシは一度に大量摂取すると副作用が出る可能性がある植物で、これまで吐き気やめまい、便秘や下痢などの報告があります。
注意点
また血液が固まりにくくなるため、抗血液凝固薬や抗血小板薬などの処方を受けている人が長期的に続けてしまうと出血しやすくなって、中々止まらない可能性があるため、利用するときには細心の注意が必要で、医師と相談すべきです。
男性ホルモンに影響を与えるため、成長途中の子供に使用することは控えなくてはなりません。
排尿障害が前立腺肥大によるものか、一度診察を受けたほうがよく、細菌による膀胱炎や前立腺がん等の場合は、状況を悪化させてしまう可能性があるためです。
何の問題もないうちから予防として摂取することも可能ですが、摂取する際の注意点を把握して続けていくようにしましょう。