ノコギリヤシを使用することで、AGA(男性型脱毛症)や前立腺肥大といった病気の予防ができると言われています。複数の臨床試験で確認されていて、ヨーロッパでは医薬品として認められています。
抜け毛や前立腺肥大は中高年になると多くの男性が悩まされる問題ですから、他人事とは思わずに病気に備えておく必要があります。

前立腺肥大と男性ホルモン

前立腺肥大は加齢とともにかかりやすくなる病気で、尿が出にくくなり、頻尿、残尿感、排尿に時間がかかるといった排尿トラブルが生じます。30代頃からリスクが高まり、50代で50%、70代で70%の確率で発症します。

前立腺肥大の原因は、男性の生殖機能を維持して性欲を高めるテストステロンというホルモンが、5α-リダクターゼという酵素によってDHT(ジヒドロテストロン)に変換されてしまうことです。
DHTは前立腺の細胞を増やして肥大化させてしまいます。そのために前立腺肥大になり、排尿トラブルが起こりやすくなります。

男性ホルモンとノコギリヤシ

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また、5α-リダクターゼは前立腺以外に皮脂腺にも多く存在していて、これが髪に作用するとテストステロンがDHTに変化して抜け毛の原因になります。
これに対してノコギリヤシは、5α-リダクターゼ酵素の働きを阻害して、テストステロンがDHTに変わってしまうのを防ぐ働きがあります

その結果、前立腺肥大にも抜け毛予防にも効果が期待できるということです。
AGAに対する薬も、5α-リダクターゼ酵素の働きを阻害してDHTの生成を阻止する成分が使われています。ノコギリヤシは医薬品ではありませんが、それと似た効果を発揮してくれるということで注目されています。

安全性が高い

ノコギリヤシは動物実験だけではなく人間を対象にした実験も、多数行われています。すでに国内でもサプリメントが販売されていますが、副作用や健康被害などのトラブルは報告されていません。

ただし、体質や体調によっては胃の不調・アレルギー症状・過敏症が出る可能性はあります。
ただ、急性毒性も慢性毒性もありませんし、薬との相互作用の報告も現在までにはありません。
ハーブの中では安全に使えるものと言えます。

前立腺肥大やAGAの予防だけではなく、改善にも効果が期待できるということです。
男性ホルモンのDHTが関与している病気に対して、ノコギリヤシを利用してみるといいでしょう。
サプリメントを選ぶ場合は配合量で選びましょう。