AGAや前立腺肥大などに効果が期待できるということで、ノコギリヤシは男性向けのものというイメージが持たれがちです。しかし、男性に特化しているわけではなく、女性に対しても有効性を発揮します。ただし、使用する場合には注意しなくてはならないポイントもあるので、それらについて説明することにします。
ノコギリヤシによる効果の仕組み
ノコギリヤシは、アメリカ大陸に自生しているヤシ科の植物で、ギザギザした葉の形状がノコギリの歯のように見えるということが名前の由来です。効果があるのは実の部分で、植物ステロールを豊富に含有していることが明らかとなっています。
この成分は、第7の栄養素として近年注目を集めており、生活習慣病の予防と改善に効果を期待できます。
特に、有効なのが前立腺肥大とAGAです。
これは、これらを引き起こす原因物質のDHTの生産を抑制する作用を発揮するからです。
具体的には、DHTの生産に関与している5α還元酵素の活性を阻害するというものです。
これにより、原因物質の生産量が減少するので、症状が緩和することになります。
このような効果については科学的にも確認されており、フランスやドイツなどのヨーロッパ諸国では、前立腺肥大の治療に使用されています。
ノコギリヤシが女性にも効果的な理由
ノコギリヤシの適応症の前立腺肥大やAGAは、基本的には男性特有の症状です。ただし、女性が全くこれらと無関係というわけではなく、薄毛や頻尿などに悩んでいる人は少なくはありません。
このために、ノコギリヤシは、これらの不調に対しても効果を発揮する可能性があります。
特に、女性ホルモンのエストロゲンの低下により、男性ホルモンが優勢になったことによる不調に対しては有効です。これらは、本質的には男性の更年期障害と同じ原因で発生しているので、原因物質のDHTを抑制することにより、症状は改善されることになります。
ただし、女性が使用する場合は、注意しなくてはならないポイントがあります。
ノコギリヤシを使用する際の注意点
ノコギリヤシが生産を抑制するDHTは、男性生殖器の発育に関与している物質です。
このために、未成熟な段階で服用した場合は、発育不良という副作用が発生する危険があります。
特に、妊娠中や授乳中は注意が必要で、赤ちゃんに悪影響が及ぶ危険があります。
このために、このような状況で使用するのは適当ではありません。
出来れば、中年以降に限定するのが、望ましい使用方法と言えます。