ノコギリヤシは北米南東部の育つヤシ科の植物で、ノコギリ状の葉を持っています。
冬には、オリーブ状の濃い赤い実をつけ、この実は油性成分をたくさん含んでいます。
ノコギリヤシの果実は、古くから民間薬として、男性の強壮、利尿、鎮静効果があるとして使われ、現在は、前立腺肥大の抑制や泌尿器系の改善に使われ、抗炎症作用もあることから、前立腺の炎症を抑える効果が期待されています。
意外と古いノコギリヤシの歴史
19世紀には、ノコギリヤシのお茶が前立腺肥大症の治療に用いられ、1950年代には、強壮、利尿鎮静作用を期待してこのお茶は飲まれていました。
1960年代には果実の油性成分が、前立腺肥大症の排尿障害に効き目のあることが分かり、ヨーロッパでは、医薬品として認可されています。
天然成分なので副作用が少ない
ノコギリヤシの果実は天然成分であることから、サプリメントとして用いた場合副作用が少ないと言う意味で高く評価されています。
ノコギリヤシの果実には、有効成分である脂肪酸を大量に含み、このエキスには、前立腺肥大や薄毛になる可能性を持つ5αリダクターゼという酵素の働きを抑える性質があり、男性の前立腺肥大や薄毛予防に効果が期待されています。
サプリメントとして利用する場合、大量に摂取すると、吐き気や下痢や便秘を引き起こす場合があります。
又、血液の粘度を下げる作用があるために、抗血液凝固剤や抗血小板薬と一緒に摂取すると、出血傾向が高くなると言われています。
このサプリメントが含む5αリダクターゼと言う酵素は、妊娠している女性がのんだ利手に触れると、おはらの中にお赤ちゃんが男の子の場合、性器の発達の障害が現れる場合がありますので、手に触れることも、飲むこともしてはいけません。
ノコギリヤシのサプリメントについて
ノコギリヤシのサプリメントは、前立腺肥大症には効果がありますが、残尿感があるからといって膀胱炎には効果はありません。
したがって、前立腺肥大mであると確定できてから使用すべきです。
また、軽度や中程度の前立腺肥大の予防や治療に、このサプリメントを使用する場合は、1日当たり200mg~320mgを2~3カ月、続けて飲み続ける必要があると言われています。
ノコギリヤシの効果は、男性ホルモンのテストステロンが5αリダクターゼによりジヒドロテストステロンになる時必要な酵素5αリダクターゼを抑えることにより現れます。
さらに、前立腺肥大を促す間質性細胞から出る線維芽細胞増殖因子を抑えます。
また、前立腺に炎症を起こす酵素をノコギリヤシは抑える性質があることも報告されています。